しれっと不透明な見積を出すベンダーには要注意!私がコスト交渉で気をつけていること

社内SEとは

こんにちは。つい先日のことですがシステムの機能追加に関する見積書についてベンダーとバトルしました!(笑)

私が担当しているシステムにて機能追加が必要となり、ベンダーの担当営業さんに見積書の提示を依頼しました。見積もりが来て見てみるとビッくらポン!第一声が「なんじゃこりゃ」でした。金額は想定の上限を悠々超えてきたので、早速呼び出して打ち合わせしました!(笑)

結果としてかなりキツいことを言ってしまいましたが、「すみません!再検討します!」との回答をもらい、先方の再検討となりました。

今回の記事では想定以上に盛られた見積にどのように対処したのかをお伝えします。コスト交渉の際にお役立てくださいませ。

社内SEとして辛い業務:コスト交渉

私にとって社内SEの一番辛いところとして、ベンダーやコンサル会社の契約に関する費用交渉があります。

私もこの交渉がホントに辛いと感じる時があります。会社のために言いたくないことも言わねばならないからです。例えば、「この対応ってこんなに掛かるの?そんなに掛からないでしょう。」とか1つ1つ精査してもう粗探しのような感じで言う方も辛いところです。

売り上げを作り出さないコスト部門として、会社の支出はリーズナブルなものでなければなりません。安ければ良いという訳ではなく、妥当という意味です。

システムに関してはここがかなり流動的な要素が多く含まれるため、妥当性のあるものにするためには納得できるまでベンダーの作業内容や工数を精査する必要があります。なぜなら、システム開発や作業は人が動く時間がベースとなり規模感算出するため匙加減の要素が多くあるからです。

実際に手に取る形で購入される物品であれば、物品の価格がある程度ベースになります。見積もりの妥当感は根拠がわかりやすいです。例えば、オフィス製品の納品とかであれば、ペンや消しゴムの単価、原価はわかりやすいので数量をかけ合わせて大体の費用感が想像できると思います。

しかし、システム開発は実際に手に取るモノで計ることができず、機能を追加したりする作業はエンジニアがその作業を何日、何時間かけて作成するかという見えにくい根拠であるため、見積書に対して妥当か否かが非常にわかりにくいのです。

システムベンダーによってはこの隙を狙ってあの手この手で盛った見積もりをしてくることがあるのです。

社内SEはそのような妥当性のない見積もりに対しても目を光らせる工夫が必要な職種です。

なぜ、盛った見積もりを出すのか。

ベンダーはなぜ盛った見積もりを出すのか、答えは簡単です。依頼を受けた作業・対応が想定以上に掛かってしまうリスクを考慮しているからです。

想定では2日で見積もった作業が想定外のゴタゴタが発生した結果、4日掛かってしまったらベンダー側の損となってしまいます。そのような見通しの甘さを少しでも吸収しておきたいと考えるのでしょう。

そのリスクをあれこれ言い、ひどいベンダーなら隠しつつ見積りを出してくるベンダーがいます。ですが、ベンダーの見積もりの甘さを発注者側にて費用として抱えるのはおかしい話ですよね。

今回提示された見積書でもその辺がガッツリ盛られていました!(笑)

「◯◯サーバー設定作業:××人日」と見積明細の一部に記載があったのですが見積もりに対する根拠を聞くと、今回の機能追加による部分だけではなく、幾分か既存機能の部分の作業も含めた見積もりであることがわかりました。

また、「マニュアル作成:△△人日」との記載もありよくよく聞くと6つのうち3つのマニュアルは不要な資料を作成しようとしているので、「これとこれは不要ですよ!!」と伝えました。

総じて即刻再検討ですよね!?と圧力をかけ、再検討となりました。

※あくまで一例です。真っ当なシステムベンダーならしてこないです。良い意味で欲のないシステムベンダーって私も接してきた中でいたりします。

盛った見積りでも容易に通さないために

そのような盛った見積もりが出てきてしまっても通してしまう社内SEがいるのも実情です。

その主たる要因は日本のシステム開発がアウトソーシング中心となっているからです。

自社で開発するよりはシステム構築が必要な時にだけ費用を出せば済むのでメリットはあるのですが、最大のデメリットはシステムのノウハウや知見が外部依存になってしまい、システム開発に関するノウハウが自社に貯まらないことです。

そうすると、ベンダーの対応1つ1つに対する作業について何をするのか、どれくらいの作業ボリュームとなるのかがわからなくなってしまう担当者が少なからずいて、結果見積もりを通してしまうことになってしまいます。

このような費用面での精査を見落とさないためにも、以下の点に注意して見てください。

見積もりで提示された対応を具体的な作業として何をするのか理解する

今回「◯◯サーバー設定作業:××人日」にしても具体的に何をするのかを理解することが大事です。システムエンジニアを通じて社内SEになった方は聞けば大体想像できると思います。

今回の例では、機能追加に伴うサーバ設定の追加なのか、既存で設定済の内容との棲み分けはどうなっているのかを明確にしてもらう、明確にできるように聞き取りをする必要があります。

私は何をするのか大まかに聞けば、大体の工数感はわかってしまいます。

システムエンジニア経験がない、または社内SEとしての経験が多くない方はベンダーにどんどん質問しちゃってください。「具体的に何をするのですか?」と聞いて、必要な対応、不要な対応を明らかにしていくのです。

納得するまで徹底的に聞いてください。納得するまで聞いて妥当な工数と思えれば良いです。

相手とのやり取りの中から、不要なものは実直に不要と言ってしまえば良いのです。そうやって経験を積んでください。

不安なら関係者や上司へ相談して作戦を考えておく

見積もりに関して交渉が必要だけどどう交渉すればと思っている時には上司や関係者に相談し、交渉が必要なところや明らかに怪しいところをピックアップしどのように交渉するか作戦会議をすれば良いです。

自分が怪しいと思っている見積もり部分を事前にピックアップして臨むとなお良いです。

最終的にその金額に対して承認する立場にある上司が納得感を持って承認することになるので、不安があれば事前相談をおこなってどのように交渉するか方針立てをしてください。

ベンダーは盛って見積書を持ってくるものと思っておく

あまり欲がなく素直な見積もりを出してくれるシステムベンダーもいます。システムエンジニア出身で営業さんになられた方だとそのようなタイプが多い印象です。実直な対応をしたくださる真摯なシステムベンダーも世の中には数多くいらっしゃいます。

とはいえ、騙すとまでは言えませんが妥当な工数で提示してこないベンダーもいます。はじめから鵜呑みにしないためには心構えとして「ベンダーとは盛って見積もりを出してくるものだ」と思っておくことが大事です。

以上です。参考になれば幸いです。ありがとうございました。

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